セルフバラスト水銀灯について

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セルフバラスト水銀灯、と言ってもイマイチピンとこない人も多いかも知れませんね。爬虫類用の商品で言うとzoomedの「パワーサン」、ビバリアの「ハイパーサン」、ゼンスイの「ソーラーラプターマーキュリーランプ」になります。

実を言うと他にも一応あるにはあるのですが、オススメできる代物ではない、もしくは一般的に入手できない物なので、今回は割愛いたします。

 

セルフバラスト水銀灯とはなんぞ?

セルフバラストはメタハラなの?という質問は各所で良く目にします。

実際にどうなのよ?と聞かれるとやや返答に困る部分があるのですが、セルフバラスト水銀灯はHIDやメタハラの仲間ではあるけど、アクアリウムや爬虫類飼育の中でいうメタハラとは違う!という風に私なら答えます。

メタハラは外に安定器という外部装置が必要で、セルフバラストはその機能を電球内に押し込んでいる、というのを覚えておきましょう。

安定器が外側についていない物はメタハラではない!という風に覚えてしまって構いません。

安定器を内側に入れている分、性能に関してはセルフバラストはメタハラには敵いません。それでも爬虫類の飼育灯としてもポテンシャルは高いと言わざるを得ません。

 

ちなみにこれまたややこしいのですが、ZoomedのパワーサンHIDはまごうことなきメタハラです。安定器が点灯具その物についているので、見た目はややこしいですが・・・。それに対してパワーサンUVはセルフバラスト水銀灯になります。同様にソーラーラプターHIDとソーラーラプターマーキュリーランプも全く別物なので、購入の際は、正確に性質を把握してから購入しましょう。

 

注意点としては

・セルフバラスト水銀灯は他の電球と同じように、太陽等のソケットに取り付けて使える。

・メタハラは交換球を普通のソケットに付けても使えない。専用の安定器付きのソケットが必要になる。

というのを押さえましょう。意外と勘違いされている方が多い部分です。

 

セルフバラスト水銀灯の特徴

セルフバラスト水銀灯は「紫外線灯とバスキングランプの両方の機能を一つでこなす」事ができます。ただし、性能をしっかり把握しておかないと色々と過不足がでるので、特徴を頭に入れておきましょう。

 

紫外線強度は強い

現在発売されている3種のセルフバラストは、紫外線強度、特にUVBの強さを見ると、蛍光灯のそれより大分高いです。設置方法、特性等この2つは違うので単純に比較はできませんが・・・同距離で照射を比較してみますと、旧来の蛍光灯タイプと水銀灯タイプでは数倍の差が出ることも珍しくありません。

 

バスキングランプの性能としてはやや物足りない

同Wの白熱電球に比べると、スポットを温める力はやや弱いです。といってもフトアゴ程度であればそれ程問題はないですけどね。他の熱源と合わせて使ったり、温まりやすい岩をレイアウトして使うのがオススメです。

 

明るさ、色温度は・・・

バスキングランプとして重要な点として、明るさがあります。セルフバラストは明るさがそれ程無い訳ではありませんが、活性を上げるためにLEDや蛍光灯を追加するのはアリだと思います。色温度は大体どのセルフバラストも4000K~5000Kになります。白熱電球に比べると白い光が特徴になります。

白熱電球と違い、点灯が自由自在ではない

ここ重要!セルフバラスト水銀灯の注意点として

 

  • 電圧が足りないと安定して点灯しない
  • 一度消えてしまうと、再点灯まで時間がかかる事がある

 

という点は押さえておきましょう。

ミスでスイッチを消してしまい、直ぐに再点灯を試みて、電源がつかずに専門店に怒りの電話をかます方が結構いるそうです。どんなに調子が悪くても30分も待てば大体付きます。それでもつかない場合はマジで壊れている可能性もあります。

 

設置距離は生体から20cm以上を目安に

セルフバラスト水銀灯は強力な紫外線を発しているので、距離を近づけすぎると紫外線が強すぎるケースもあります。

といってもメタハラ程でもないのでそこまで気にする必要はありませんが。一応UVC測定器で計測した結果、どのセルフバラストも10cmも距離を取れば太陽のUVC量と同程度に落ち着きます。

一応やけどや目への害の心配もありますので、生体から20cm程度を目安に設置するのがいいと思います。もちろん生体によって紫外線の要求、耐久は違いますので、その点を踏まえて自分で調査して調整する必要はあります。

理想を言うのであれば、ドーム型の灯具を使い、ケージ内に入れ込まずに上部に置く方が良いです。生体に負担を与えませんし、オーバーヒートの対策にもなります。

 

セルフバラスト水銀灯はあくまで太陽の代わりになる電球ですので、コマメにつけ消しせずに、日照時間一杯に点灯させましょう。組み合わせとしては、蛍光灯を付けて、セルフバラストはサーモやタイマーで付け消し、というのも無くはないですが、メタハラやセルフバラスト水銀灯は点灯頻度が多いほど電球や安定器の寿命が短くなるので、コストを考えているつもりが本末転倒、なんて事も。

 

3種のセルフバラストを比較してみる

冒頭でも説明しましたが、現在日本で流通しているセルフバラスト水銀灯は3つあるのでご紹介しましょう。

パワーサンUV

老舗器具メーカーZoomedのセルフバラスト水銀灯です。お値段は一万円弱程。大型種に対応した160wタイプもあるのが特徴。全体的に品質が安定している。

 

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ハイパーサンUV

 

ビバリアが発売しているセルフバラスト水銀灯です。お値段が他2つに比べて半額近いのが特徴。安価な物を探しているなら必然的にこれを選ぶことになる。外パッケージのトゲオアガマがものすごい青くて気になる。フィルビーかな?違うような気がするんだけど・・・

 

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ソーラーラプターマーキュリーランプUV

 

EUから到来した、日本では最も新しいセルフバラスト水銀灯です。とりあえず大きくて表面が凸凹しているのが特徴です。

 

 

以前このサイトでも取り上げました。↓

 

ソーラーラプター マーキュリーランプ 100w レビュー! | LizardHolic

 

サイズはソーララプターがダントツで大きい

右からハイパーーサン、ソーラーラプター、パワーサンです。角がシュッとしてるのがパワーサン、丸みがあるのがハイパーサン、二回りでかいのがソーラーラプターとおぼえましょう。ソーラーラプターはとにかくでかいので、ドームタイプの点灯具に取り付ける場合は注意しましょう。専用の物を使うのが一番いいですね。ハイパーサンとパワーサンはこの点はそれ程気にする必要はありません。

 

性能はソーラーラプターが頭2つ抜けている

これは計器を使って実際に調査をしてみたのですが、UVA、UVBの照射量はソーラーラプターが控えめに見ても他2つの倍以上と大きく差をつけています。照度もほぼ3倍。ソーラーラプターはセルフバラスト水銀灯よりメタハラに近い性能だと言えるでしょう。

パワーサン、ハイパーサンの性能も悪くはないのですが、ここまで差がついているのはちょっとびっくりしました。

パワーサンとハイパーサンの性能差は、紫外線と照度がややパワーサンの方が高いですが、ソーラーラプターの性能差に比べると誤差の範囲です。ただし、色温度はパワーサンの方が個人的には好きですね。

 

上パワーサン、下ハイパーサン

 

照射熱量については、これは体感ですが、パワーサン>ハイパーサン>>ソーラーラプターです。ソーラーラプターがバスキングランプとして使えないとは思いませんが、実際に使ってみてるとどうしてもバスキングスポットの温度に物足りなさを感じます。もちろんあくまで赤外線の照射量の話です。電球から出るエネルギーの総量というのは基本的にw数に依りますので、そのあたりは頭に入れておきましょう。

 

ソーラーラプター一択?

と聞かれるとNOです。原因は完全には把握できていないのですが(おそらく電圧の問題)ソーラーラプターの点滅病についてはあちらこちらから報告を聞いています。特にタコ足配線上等の爬虫類飼育者においては電圧降下は日常茶飯事、それに伴う点滅病は死活問題です。

パワーサン、ハイパーサンも点滅病が0、という訳ではありませんが、ソーラーラプターに比べると遥かに点灯は安定しています。

これはロットや環境にも関係するかも知れませんが、爬虫類ケージを並べている様なハードな飼育者様程ソーラーラプターの導入は慎重になるべきです。とりあえず一個買ってみるのがオススメ。60Hz、つまり富士川糸魚川以西の方であれば比較的安定している、という報告も受けています。

お値段はハイパーサンが一番安い

この3つののセルフバラストの中ではハイパーサン>>>パワーサン>ソーラーラプターの順番で安いです。お値段は大事ですからね。はい。

 

寿命は多分どれもそんなに変わらない

公称はそれぞれ微妙に違いますが、未使用品と2ヶ月程使用した物を比べた結果、照射量の劣化等の比率はどれもそれ程代わりませんでした。どれも1年程度、と考えたほうが良いでしょう。

 

まとめ

3つのセルフバラストの選び方はこう考えると良いと思います。

  • UV灯としての性能で選ぶならソーラーラプターが群を抜いているのでオススメ。
  • ただしソーラーラプターは点灯が安定していないのでケージの数が多い人等は安定との情報が出るまで避けるのが無難。導入するならまずは一個から。
  • バスキングランプとしての性能はパワーサン。品質が最も安定している。
  • 安さで選ぶならハイパーサンが無難。安いけれどパワーサンとそこまで性能差はないのでコスパはとても良い。

という感じで〆たいと思います。

今後情報が入り次第また更新します。

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セルフバラスト水銀灯について」への6件のフィードバック

  1. こんにちは
    50Hz帯でタコ足配線ですが、一ヶ月から二ヶ月くらいたちますがパワーサンUVとソーラーラプターマーキュリーランプUVはほぼ一発でつき、ついたら点滅病にはなりませんでした。しかし使った後消してすぐの再稼動は再点灯に時間がかかりました。
    あと稼働中の電圧は102-3Vでした

    • 報告の方ありがとうございます!情報をいただけると、こういうサイトを運営している身としては大変参考になります。

      タコ足状態でその電圧を確保できてきるというのは、電圧環境自体が良いのかな、と思います。私の家なんかはちょっと欲張ると直ぐに100V以下まで落ちてしまうので・・・ただ、私の家の場合は100V以上出てる電源直取りの状態でも稀に点滅病が出てたので、もしかしたらロットに変化があったのかも知れませんね。引き続き様子を見ていきたい所です。

      再点灯までに時間がかかるのは、電球内が冷えて水銀蒸気圧が下がるまで放電しにくい、という水銀灯自体の特性に依る物なので問題はないと思います。

  2. サイドの写真がカメレオンじゃなくてフトアゴになってたのでパワーサンはたぶん一番新しいやつですね
    ちなみにアメリカのアマゾンでは40ドルプラス送料8ドルで日本に送ってくれるみたいです

    • パワーサンをUSから発注したことが、実は私もあるのですが、向こうは120V仕様なので、結局こちらも点灯病の餌食になりました。笑

      ソーラーラプターがEU仕様のままだとすると110V前後で安定使用可能だと思われますので、US版パワーサンは更に不安定という事になります。
      実際触った感じでも明らかにソーラーラプターより不安定でしたが、単独であれば使えなくもない、という感じでした。こちらも電圧が100V以上に安定的に保てている環境であれば戦力になってくれるかも知れませんね。

      ちなみに現在日本で販売されている物は日本に合わせて100V仕様にしてるとズーメッドジャパンの方から教えていただきました。

  3. カメレオンを4匹、4つのケージで飼い始めました。全体の照明は、十分な明かりをとるため、熱帯魚用の90cmLED蛍光灯を2本使っています。ハイパーサンをバスキング・UV用に使っていますが、ハイパーサンの4個のうち1個だけ点滅を繰り返します。電源は1つなので、電圧は同じです。製造ばらつきで発生している点滅だと思われます。残念です。

  4. 同条件にもかかわらず短時間で点灯を繰り返す、頻繁に点滅する場合はランプ側に問題があるケースが多いですね。単独での点灯検査をした後に交換をオススメします。

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