紫外線を測定したい人のために

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昨今では自分でも紫外線量を計りたい!という人を多く見かけるようになりました。今回はクッソ高い計器を買い漁った経験を元に、計器の選び方的な物をつらつらとまとめたいと思います。

あくまで一般的な物を列挙していきます。そりゃベストを模索するのであれば、数百万払って全てのスペクトルの数値を出力できる物を買うのが良いに決まってますから。その辺は許してくださいませ。



 

論外 紫色に変わる系のヤツ

 

 

この手のチェッカーの中で最も安く購入できるのがこちら。最安では20円から購入可能です。有機物の可逆的反応によって変色の度合いでUVIが計れる、という物なんですが、はっきり言ってしまうと気休めにもならない、程度の物です。

照明の劣化具合を確かめたい、という場合でも使用しない方が良いですね。この手のカードは紫外線の波長を関係なく測定するため、UVBをあまり照射していない照明(例えば熱帯魚用の物や、ネオビーム)でも真紫に変色します。紫外線量をトータルで見た場合、UVBの照射量の劣化というのは比較的小さな数値なので、この手の大雑把な計器で計れる物ではありません。一応様々な可能性を考慮して多数の製品、数値を比較検討して見ましたが、使えない!というのが私の結論です。

 

×~△ UVA+UVB 計

 

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こちらは紫外線反応塗料を使った物に比べると、お値段も造りも大分マシになっています。基本的に、UVAとUVBを分けて測定できず、ピーク波長も計器によってまばらなので、商品間の比較検討に意味のある数値を取り出すのが難しく、はっきり言って使い勝手がかなり悪いです。

UVA+Bを共に扱うという性質は同じでも、使えるデータに直してある分UVI計(後述)の方がマシだと思います。ただしピーク波長のズレ次第で全く別の性能を見せるため、一概に使えない訳ではありません。波長特性、感受度をしっかり把握した上で、使用するのであれば有効に使える物もあります。例えば医療用の物等。

機器の劣化を計る事はできますが、UVAも検知してしまうため、カーテンをしめ、他の照明を消してから使わないといけません。

ゼロ校正が自前で出来る物も多いので、その点は強みですね。

Amazon等の通販サイトで、1,2万程度で購入できる物はタダのUVA計に毛がが生えた程度の物。毛がある分さらに使いにくい代物なので、少なくとも爬虫類飼育に適切な紫外線を測定したいのであれば避けるべきだと思います。具体的にいうとコレコレ

 

×~○ UVI計

 

 

UVI、UVインデックスといっても、イマイチ聞き慣れてない方も多いと思いますが、紫外線が皮膚に与える影響力を考慮し、紫外線の波長ごとに定数を乗じて、意味のある数値に変えるために考案された数値です。具体的な算出方法に興味がある方はこちらを御覧ください。

UVI自体はあくまで人間の皮膚への影響を論じるための物であり、皮膚にダメージを与える紅斑紫外線量を元に算出される数値ですので、UVB強度を直接的に割り出すことが出来るわけではありません。

ただし、紅斑紫外線の波長とビタミンDを生成する紫外線波長は強度に連動性があり、UVIはUVB強度との比率を取ると9割程度一致すると言われています。太陽光に性質の近いライト程、このブレは少なくなる様です。

UVIは世界中でデータ化されているので、ネットで海外の環境を漁る際でも重宝するデータです。生物の論文等でも見かける機会が増えました。

理解した上で使いこなせれば非常に優秀な計器なんですが、低価格帯の物は使えない物が多いです。まともなUVI計を探すには、評判の良い高い物を買うか、他のデータと摺り合わせて、どのぐらい有効に数値を取れるか算出しながら性能を見極めていく必要があります。

スマホに取り付けて使うタイプの物はかなり微妙なので、試す予定の方は買わない事をオススメします。例えば↓。試してみましたが、使える代物ではありませんでした。

 

 

個人的な感想としましては、太陽光に比べると、メタハラや蛍光灯等の照明機器はやや低めに数値が出る機器が多い様に思います。この辺の理由は考察済みなのですが、また別の機会に。

 

○ UVB計

 

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UVB計にも様々な物がありますが、基本的に2万~10万以上と高価な物が多いです。個人的には爬虫類でUVB計を使うのであればZoomedの物が良いと思います。

特徴は下記の通り。

・ピーク波長が285nm程度なので低波長帯に強い。照明のUVB照射性能を計る、という点では優秀。

・所有者が多いので、他ユーザー間でのデータの比較が行いやすい。海外ではこの計器のオーナーズクラブがある。

・逆に低波長に強すぎて、相対的に見るとビタミンDの生成にやや準じてない部分もある。

・HOLD機能がないので、ぶっちゃけ使いにくい。

・校正に関するアナウンスがない。マニュアルもない。

計器として特別優秀な訳ではありませんし、高価な物でこれよりずっと爬虫類飼育に向いている計器もありますが、持ってる人が多い!という利点はやはり強いんですよね。

海外でもこの計器でデータを取っている人もいるので、南アフリカやオーストラリアの太陽の紫外線照射量のデータ比較出来る点もGOOD。もちろん機器の劣化を計る面でも低波長帯のUVBのみに絞って計ることが出来るのは大きなメリットですし、ある程度UVC量も推定できる点も良し。結果的には素直にオススメできる一品。

ただし、あくまでも個人的にはですが、UVB強度を計る事自体そこまでこだわる必要はないと思います。高い値段を出してUVB計を買う必要があるかどうか、今一度検討してみてください。

 

× UVC計

 

 

現状UVCを計る必要があるのは、大型のメタハラを使う人程度だと思います。普通のメタハラをルール内の距離で使うのであれば、UVC計は不要でしょう。UVC計はUVA計の機能も持っている物もありますが、10万近くかけて買うものでもないので、オススメしません。

 

とりあえず何を揃えたらいいの?

あれもこれも買うぐらいならメタハラの一つでも導入した方がよっぽど生体のタメになります。とりあえずは信用できるUVI計、もしくはUVB計を一つ買うのがオススメです。ヤフーオークションで中古の計器を探してみるのも良いと思います。

照明の劣化を見たいのであれば1万円程度のUVA+UVB計でも良いですが、微妙な物を買うよりは素直にメーカーの交換時期の指示に従って、計器なんて諦めてしまうのも手だと思います。

こんな記事でこう言ってしまうのもアレですが、紫外線量なんて大体でいいんです。

 

また、照明の性能等のデータを比較する場合は、必ず計器を統一してからにしましょう。例えば同じUVB計でも、種類が違うと実測値が変わります。現状ネットにはUVB計で計った物とUVA+UVB計で計った物が当たり前の様に比較されているのを見かけたりします。正しい評価のために、正しい計器の知識を身に着けましょう。

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