トカゲとメタハラの話 その① イントロデュース

メタハラとは何なんだろうか?人工太陽とも呼ばれるその正体に迫る。



 

 

そもそもメタハラって何さ?

メタハラだのHIDだのセルフバラストだの訳がわからない!という人のために一度整理して起きましょう。まずはHIDから。HIDというのは高輝度放電ランプの総称の事で、水銀ランプ、メタハラ、ナトリウムランプを総じてHIDと呼びます。

水銀灯は水銀蒸気内にアーク放電する事で発光させていますが、メタルハライドランプは水銀蒸気にハロゲン化合物を加えることで光の性質をいじくり回した物です。

ソラーレUVやソーラーラプターHIDは下記の分類の中ではメタルハライドランプに分類されます。パワーサンUV、ハイパーサン、ソーラーラプターマーキュリーランプはセルフバラスト水銀灯になります。

ややこしいですが、メタハラもHID、セルフバラスト水銀灯HID、ただしセルフバラスト水銀灯はメタハラではない、というポイントのみ押さえましょう。

水銀灯とメタルハライドランプは、発光原理自体は一緒なので、両方共水銀灯としてくくる場合もあります。ナトリウムランプを含め、この他にもHIDは存在しますが、爬虫類の個人飼育においてはメタルハライドランプとセルフバラスト水銀灯だけ押さえていれば問題ありません。(大型の飼育施設ではその限りでは無いようですが、それはまた別の機会に。)

 

 

 

メタルハライドランプの主な特徴

メタルハライドランプはなぜトカゲ飼育に重宝されるのか、メリット・デメリットを挙げていきましょう。

 

紫外線量が豊富

最もピックアップされやすい特徴の一つがこちらです。メタルハライドランプは消費エネルギーの2~7%が紫外線に変換され照射に消費されます。たかが数%かよ!とお思いになる方もいるかも知れませんが、照明機器の中では極めて優秀な数値です(ちなみに蛍光灯は0.5~1%程度)。特に人工照明ではなかなか得にくいUVBを照射してくれる点が重宝されていますね。

純粋な紫外線強度のポテンシャルで言えば、メタルハライドランプは太陽光をも上回ります。さらに言えばメタハラは太陽と違いいくらでも増設できますし、いくらでも接射ができますので、太陽の数倍の紫外線環境というのも整える事ができます。最も、それが効果的か、というのは全く別問題ですが。

 

生体の活性を上げる十分な可視光量

メタルハライドランプは可視光量においても他の照明機器を凌駕します。お日様の力で活性化する昼行性爬虫類にとっては、太陽の可視光量の再現というのはとても重要です。最もさすがのメタルハライドランプと言えども、紫外線照射量を正常に保った状態での太陽光の可視光量を再現する事は難しいです。

まぁこの辺は実際使ってみないとわかりませんね。メタルハライドランプは完全に点灯するまでは時間がかかるのですが、明るくなるにつれ、明るすぎない?とビビる程明るいです。特に150w以上になると、ちょっと恐くなるぐらい明るくなります。

 

やや頼り無いが加温効果も

白熱電球やセルフバラストと同じく加温する効果もあるので、バスキングライトとしても使うことができます。ただし、赤外放射率はエネルギー全体で50~60%程度、安定器からの熱放射もありますので、総合的にみたら白熱電球やセルフバラスト水銀灯に比べると加温効果はやや劣ります。

 

正しく使用すれば長寿命

メタルハライドランプは総じて長寿命なのも特徴です。紫外線照射期間だけで見ると蛍光灯の役倍程度、電球自体の寿命で言えば白熱電球の3~6倍程度になります。最もメタルハライドランプは正しく使わないと、寿命が半分以下になってしまう事もありますので、シンプルに長く使い続けるか?と言われるとまた別問題になります。

 

 

お値段が高い

はい、一番のデメリットでもあります。とにかく高い。リーズナブルと言われたソラーレUVでも本体は3万円以上でした。交換球は5000円程度でしたから、元を取る、という発想がまだ出てくる部分もありますが、スドーさんはソラーレの打ち切りを決めてますので、今後はソーラーラプターマーキュリーランプやパワーサンHIDと言った替え電球も万円台に突入している機種がメインになっていくでしょう。ぶっちゃけ安定器も無限に使える訳でもないので、コストを抑えるためにメタハラ、という発想は個人的にはオススメしません。

 

紫外線強度が強すぎる

太陽の20倍とも言われるUV照射量ポテンシャルは、使い方次第では生体にダメージを与えてしまいます。適正距離な距離を計って使わないと、生体の目や皮膚に悪影響を与えることがあります。70wレベルではそこまで大きく影響は与えませんが、それでも10cm、20cmの距離で使うと目をやられるレベルでの紫外線を浴びせることになります。特にバスキングランプ感覚でケージの中に入れこんで使用している人は要注意です。

 

安定器が邪魔

メタハラを点灯させるためには外部に安定器が必要です。この安定器、意外と重いし、場所を取るので結構邪魔くさかったりするんですよね。また、安定器から熱が発生しますので、意図せぬ部分に高温が発生し、蒸れの原因になったりしますので、意識した扱いが必要です。

 

とってもリスキー!

メタルハライドランプは二次配線側に高圧電流が流れます。二次配線というのは安定器~ランプまでの事です。数値にすると大体3000Vから5000V程度。プラグから安定器までの一時配線はは100Vなので、比べるといかに危険かわかると思います。点灯中、プラグ差込中に迂闊に二次配線側に触らない様に注意しましょう。また、漏電した際に、火災感電等で人生が終わる可能性もありますので、万が一のためにしっかり接地しておきましょう。

温度が意外とでない

メタルハライドランプは、機種にもよりますが、エネルギーが赤外線として照射される比率が、白熱電球やセルフバラスト水銀灯に比べると大分劣ります。またエネルギーの中には安定器から放出される量も馬鹿にならないため、総合的にケージ内を温める効果、定点に赤外線を照射する機能は、それほど高くなりません。暖かい環境に生息しているトカゲを飼育している場合は要注意でございます。

 

再点灯まで時間がかかる

メタハラは原理上、一度消してしまうと、直ぐに再点灯できない事があります。白熱電球の様にフレキシブルに点灯、消灯する事はできません。またメタハラは始動時に最も負担がかかりますので、頻繁に点け消ししますとランプの寿命が一気に短くなってしまいます。一日10時間点灯を目安に使うことをオススメします。

 

 

 

以上の様な感じになります。メタルハライドランプは使用法によっては最良の照明にもなりますし、生体に害を与える場合もあります。しっかりと性能を把握してメタハラを使いましょう。

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